薬局のとりくみ
患者コミュニケーション

チームワークから
コミュニケーション力を体得する
~薬剤師メディカルラリーとは~ Report編

NPO法人 薬剤師緊急対応研修機構 理事長
山口 勉

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今回、第10回を迎えた薬剤師メディカルラリーのテーマは「コミュニケーション」*。
災害や事故などの緊急時に、医療従事者として薬剤師にできることは何なのでしょうか。
混乱した現場で求められる行動とは? 求められるコミュニケーションとは・・・?
様々なシチュエーションでの適切な対応が試される、薬剤師メディカルラリーの様子をレポートします。
 *薬剤師メディカルラリーは、毎回テーマやラリーのシナリオが異なります。

薬剤師メディカルラリーがスタート!

今回は参加者が、学生チーム、薬剤師チーム2つ、学生・薬剤師混合チームの4つに分かれて、「火災」「事件」「医療通訳」「外傷」「BLS」と、緊急時を想定したシナリオの5つのブースを回りながら、チームでの対応力、技術力を競いました。

ブース毎に担当のインストラクターが、チームの対応についての講評をします。何ができて、何ができなかったのか、再確認する場にもなります。

薬局の近くで事件が発生

「事件」のブースでの1シーン。2008年に起きた秋葉原通り魔事件発生時の近隣店舗の防犯カメラ映像から着想を得たシミュレーション。犯人がどこにいるのかわからない中で、薬剤師同士、また助けを求める人たちとの情報共有が重要になります。日常に潜む非日常を見せつけられました。

片言の日本語しか話せない外国人客が来店

「医療通訳」のブースは、40代の外国人女性が息子のための薬を求めて来店した設定。処方箋に不備はなく、女性は簡単な日本語は理解できるが英語は話せないという条件の下、チーム全員で対応します。ゆっくりわかりやすい日本語で会話をすることはもちろん、実はこのシミュレーションでのポイントは、宗教上の制限があることをきちんとヒアリングして対応できるかにありました。

時間を示すときには時計を指す、数字を書いて伝えるなど、言葉だけに頼らないコミュニケーション術を学ぶ機会にもなりました。

薬剤師メディカルラリーは、緊急時の現場を疑似体験できることはもちろん、患者さんを助けるための“チーム”として、何をするべきなのか、何を伝えるべきなのかを考え、チーム内と患者対応におけるコミュニケーションを体得できる場であると感じました。この体験は「一薬剤師」としても貴重なものだと思いますが、薬局や薬剤部といった組織的な視点においても「こういう患者さんが来たら、こう対応しよう」というような、共通認識をもって取り組むことの重要性も感じました。薬局内や薬剤部内のスタッフがチームとして参加することでも、大きな学びと新たな絆を得られるものではないでしょうか。

薬剤師メディカルラリーに参加した方に、参加した理由を伺いました!

薬局薬剤師:
もし目の前にいる人が倒れたら…。医師と同じ白衣を着ているのに、何もできなければ一般市民と何も変わらない。それでは医療従事者としては格好悪いと思って参加しました。

病院薬剤師:
医療従事者の一員として、救命率を上げたい!
すべての薬剤師が救命処置をできれば、救命率は上がると思ったので。

山口 勉 先生

NPO法人 薬剤師緊急対応研修機構 理事長
明治薬科大学薬学部卒業後、株式会社ファーマテック 人材育成担当
平成21年に日本救急医学会認定ICLSコース・インストラクターに認定
平成25年より薬剤師メディカルラリーを開催

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