薬剤師取材

いつか自分を頼って人が集まってくれる場所をつくりたい。
屋台を第一歩とした『調剤喫茶』の夢への道のり。

調剤喫茶いしまる/まんまる薬局 管理薬剤師 石丸勝之 先生

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調剤喫茶いしまる/まんまる薬局 管理薬剤師 石丸勝之(いしまる かつゆき)先生
6年制大学進学後、3年間病院薬剤師として勤務。その後施設調剤メインの薬局や、経営の知識も学ぶべく一人薬剤師での店舗運営を経験。現在は在宅専門薬局で患者の生活やその背景を知りながら、休日には街角に屋台を出し街の方々の健康相談に乗り、将来の夢である「調剤喫茶」オープンに向け邁進している。 (2022年11月取材)

目指しているのは「近所の頼れるおっさん」

大学に入学した時から目指す薬剤師像というのがはっきりありました。

生まれは東京足立区の下町で、決して豊かとは言えず、寂しさが同居するような環境で育ちました。ご近所のトラブルなどにもよく首を突っ込んでいた母の影響もあってか、私自身もいじめられっ子や引きこもりの子、無口な子と友だちになることが多く、彼らと話をしているとそれぞれ内に秘めた思いがあるということに気づきました。また身の回りでも、色々な問題の裏に、見えていない事情や心情があることを知るようになります。そういった他人に打ち明けにくいことを気軽に話し、助けを求められる場所があるといいのに……と考えるようになり、小・中学生の頃には「将来は『近所の頼れるおっさん』になりたい」と漠然と思うようになっていました。

そんな「頼れるおっさん」像を強く意識したのが、高校生のときにバイトしていたドラッグストアの薬剤師さんでした。今から思うとほんとに薬剤師らしくないというか、白衣もぐちゃぐちゃで、普段はお客さんと下世話な話ばかりしていて、お客さんがいなくなったらその場で筋トレを始めるような風変わりな方でした。ただ、お客さんから相談を持ちかけられたときにはガラッと目の色が変わり、常に真剣にアドバイスをしていて、よくよく聞いたら部門の売上も社内でトップクラスだったとかで……。その姿に「自分がなりたい“おっさん”てこういう人かも」と、ピントが合って、薬剤師を目指して勉強に励むことになります。 ゆくゆくは、地域のなかでの象徴的な存在として、いざというときに顔が浮かんで相談したくなるようなおっさんになりたくて、「おっさんに会える場所」=『調剤喫茶』をつくることが夢になりました。

理解ある上司に恵まれ夢への土台創り

いざ大学6年生になり進路を決める段階になって、“人と人が接することの豊かさ”というポイントにおいて薬学部のキャリアがどれもしっくりこなかったというのが正直なところでした。自分としてはどうしても『調剤喫茶』のような、コミュニケーションが主体となるようなことがしたいという思いが強くありました。

ただ、そこに至るためには薬剤師としてのキャリアをある程度積む必要があると考え、まずは日本の医療の現実や全体像を知っておこうと、病院の薬剤部を最初の職場に選びました。夢のための通過点ということもあり、入職当初から「5〜8年くらいで辞めるつもりです」ということを伝えていて、それはそれで驚かれたのですが(笑)、上司が非常に理解のある方でしたので「そんなに時間をかける必要はない」と、早い段階からさまざまな業務に関わらせてくれました。
院内調剤や医薬品管理、注射、点滴。さらに入院患者の術後のケアや外来患者の抗がん剤を含めた化学療法、チーム医療の連携についてなどなど……。3年経ったころには、それぞれ極めたわけではないけれど、病院での業務には一通り触れられる限り触れさせてもらえたと思います。

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