薬剤師取材

認知症ケアにおける薬剤師の携わり方

メディスンショップ蘇我薬局 管理薬剤師 雜賀匡史先生

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2007年3月東邦大学院 臨床病態学研究室 卒業 2007年4月Canada Edmonton University of Alberta(カナダ エドモントン州立 アルバータ大学)薬学部 留学 2009年4月 山王病院 入職 2010年8月 山王病院 退職 2010年9月 メディスンショップ蘇我薬局 入職 千葉市薬剤師会 理事、在宅介護委員会 委員長、千葉県薬剤師会 地域医療連携推進委員会 委員、適正使用委員会 委員 ・認知症ケア学会所属 ・認知症ケア専門士 ・介護支援専門員(ケアマネジャー)
(2019年5月取材)

在宅に限らず高齢者介護・介助の現場で増加する認知症。千葉県内の住宅街エリアにおいて在宅医療・介護のサポートを行っているメディスンショップ蘇我薬局では、認知症の患者さんへの対応も多いといいます。薬剤師にできる認知症ケアについて、現場で活躍する雑賀先生にお話を伺いました。

[はじめに]薬剤師が認知症の人に関わる意味

在宅で介護されている介護者の方々が負担に感じる介護・介助行為についての調査1)では、「問題行動への対処」36%、「排泄の介助」25%、「入浴の介助」18%、「服薬の介助」12%、「食事の介助」7%、「衣類着脱の介助」2%と報告されています。この結果からもわかるように、私たち薬剤師が認知症の人と関わるということは、同時に介護者の人とも関わることになります。患者様だけではなく介護者も同時にケアすることが求められます。

1)介護者が感じる服薬介助負担のアンケート調査 
 鈴木弘道et al 社会薬学(Jpn.J.Soc.Pharm.) vol.32 No.2 2013

服薬をシンプルにする処方提案

認知症になると服薬忘れが目立ってきます。介護者が服薬介助している場合は、毎日の服薬で疲労を抱えていることも少なくありません。
医師の処方内容について、医学的・薬学的な面から処方提案できる職種は、薬剤師を除いて他にはいません。服薬時点をまとめたり、剤形変更やポリファーマシー是正の提案など、服薬アドヒアランスを向上するための提案をすることで、認知症の人だけでなく、介護者の心身の健康を同時に支えることができます。

認知症ケアの基本的な考え方

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