まだまだ聞きなれない「スポーツファーマシスト」という職業。実際にどのようなお仕事をされているのでしょうか? 資格取得のきっかけややりがい、そしてこれからの展望などについて、スポーツファーマシストの資格を有し、日本初のアンチ・ドーピング専門会社を立ち上げた遠藤先生にお話を伺いました。
活躍の場はまだまだ少ないが、
可能性は満ちている!
趣味のロードバイクをきっかけにドーピング問題に触れ、薬剤師として、薬物使用疑惑に関心をもっていたのですが、ちょうどそのタイミングでスポーツファーマシストのことを知り、資格を取得しました。
スポーツファーマシストの認定制度ができたのは2009年で、まだその存在は広く知られていません。私が資格を取得したのは2011年でしたが、その時点ではスポーツ選手でもスポーツファーマシストという言葉を知らない人がほとんど。世界的に見ても珍しい取り組みのようで、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)でも取り上げられたのですが、スポーツ界に浸透してないこともありスポーツファーマシストの活躍の場は少なく、だからこそ自分で会社を立ち上げることにしたんです。
スポーツ界は今まで薬剤師がいなかった分野だからこそ、そこで新しいイノベーションを起こせると思っています。薬剤師の知識は必ず役に立つと考えていましたし、実際にスポーツの現場に出て、よく見回してみると薬剤師としてお手伝いできる可能性がたくさんあることに気付きました。