取材記事

地域医療の担い手となるには、まずは薬局内の教育が必要不可欠

サエラ薬局三鷹店 青木駿先生

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2018年10月からサエラ薬局三鷹店で店長代行として19人のスタッフを管理する青木駿先生。
青木先生は2013年に武蔵野大学薬学部薬学科を卒業後、株式会社サエラに入社。武蔵野大学5年生時の実習先がサエラ薬局三鷹店だったことが入社するきっかけになったという。「入社後、最初の配属先も三鷹店でした」と笑う青木先生に、これから店長代行として、どのように患者やスタッフ、医師たちとかかわり地域医療の一端を担う薬局を作っていこうと思っているのかを聞いた。

店舗のトップは現場を俯瞰して見ることが求められる

まず「店長代行」の職務についてご紹介いたします。「店長代行」と聞くと店長がいてその業務を補佐するイメージがあると思いますが、弊社の場合、事実上の店長として勤務しています。
弊社の仕組みで、入社すると社員、主任、店長と役職が上がっていきます。店長代行とはその中間、いずれ店長になるだろう薬剤師に準備期間の一環で“代行”として一店舗任されるのです。店長になるとエリア統括なども業務になってきますから、まさに助走期間といえます。とはいえ、その店舗のトップには変わりないので、スタッフの指導のみならず業務改善などもしなければなりません。
私はもともと店長としてマネージメントや指導者としてスタッフと関わりたいと思っていました。というのも、上に立てるようになれば自分の裁量でなんでもできるようになるからです。  

例えばクリニックの院長先生との話し合いも率先してできますよね。とはいえ、院長先生は私の親かそれ以上にご年配のケースもあります。正直、「ちゃんと私の話を聞いてもらえているのかな」と感じることもあります。そういう場合は、何度もクリニックに足を運んで私という人間を信頼してもらうことから始めます。もちろん薬剤師としての知識がなければ相手を納得させることはできません。ですから、薬剤に対しての知識はマストです。これは営業マンと同じですよね。自社製品の知識がなければ相手にもされませんから。
またポジションが上になることのメリットは、患者さんと接する時にも発揮されます。薬の説明をするにしても、一介の薬剤師が説明するよりもより納得していただけます。ですから、上がれるのであれば上がりたいと思ってきました。
ご存知のように、GE医薬品も含めて日々大量の薬剤情報が出ますので勉強は必須です。ただ新薬の場合は私一人で学んでも意味がありませんから、当薬局で取り扱う可能性が高い、もしくは取り扱いが決定した薬剤の場合はメーカーの方にお越しいただき勉強会等も開きます。頻度で言えば2週間に1回程度です。このような勉強会は各店舗に任されているので、こちらも私の裁量で行うことができます。やはり新薬に関しては薬剤の情報についていけなくなるのが一番怖いことです。自分が理解していなければ患者さんには説明できませんので。

実務実習生教育の研究で分かった“薬局の今”

実務実習生教育を積極的におこなうようになったのは、私自身が実務実習生教育としてこの薬局で学んだというのがきっかけですが、元々人に何かを教えるということが好きだったということもあります。
弊社では年に2回、関東と関西で社内学術大会が開かれるのですが各店演題を出すという時に、実務実習生教育を絡めることはできないかと思い、2年ほど前からアンケートを取ったり外部のデータを研究するなどして調査を始めました。今年の発表で3回目を迎えたのですが、過去2回の学術大会は口頭発表を行いました。
ただ、実習生指導にフォーカスした文献も論文も少ないのが現実です。なぜなら教育からのアプローチなので、必ずしも医学・薬学ではないからです。しかし私は、まずは現場のスタッフにしっかりとした知識、つまり基盤がないと医学も薬学も患者さんに対して語れないと思っています。そういった点で教育は非常に大事だと思っています。これは自信を持って言えますが、社内学術大会でも実務実習生指導に着目したのも私だけだと思います。いずれ、実務実習生教育については「青木が一番詳しい」と言われるように、学術大会はもちろん店舗内の実務実習生も継続的に受け入れていくようにしていきます。

薬局全体の、薬剤師としてのレベルの向上を目指す

ここは医療モールの中にある薬局なので、近隣の薬局の中では最も集患率が高いと言えます。それ以外では個人宅やサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)等の在宅医療も数多く行っているので、在宅や医療モール外の部分の対応力をいかに上げられるかが課題です。いわゆる「面分業」のイメージがどこまで持てるかということです。私一人が出来ても意味がないので、少なくとも他に常勤薬剤師が3人とパート薬剤師が11人いるので、彼らのレベルの底上げ……、つまり「最低これはできるよね」というベースを上げていけるようにしたいですね。
学術的な面でいえば、店舗を離れてしまうと患者さんに直接指導ができなくなるので、最初は近隣の系列店、次は関東の系列店の実務実習生教育の現場を見ていきたいと思っています。極論ですが、他社とも話し合いやディスカッションもしてみたいですね。近場の薬局と話してみたいですが、薬剤師会を通して行うことが基本ですから、実務実習生同士の交流や実務実習生を受け入れている他の薬局との合同勉強会などは聞いたことがないので、できればいいなと思います。

自ら率先して動き、周囲をフォローできる指導者を目指していきたい

私個人としての目標は、店舗にいつつ実務実習生教育やスタッフの指導ができる薬剤師になりたいです。自分の力量が増えてエリアマネージャーのように何店舗も見られるようになれば、よりスタッフに目を配る範囲も広がりますから、そうなれたらいいなとは思っています。経営よりも人を指導する方が私の性格に合っているのかもしれません。
とはいえ思った通りに人は動かないものですので、まずは自分から動いて物事を改善していく姿を見せつつ、周りのスタッフにも気持ちよく働ける環境を作って行ける指導者になりたいですね。そうすればより地域にコミットできますし、選ばれる薬局になれると思います。

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