薬剤師取材

薬剤師から始める地域活性化 ~地域の人々が集うコミュニティペース企画からイベントづくりへ~

まごころ薬局 福田惇先生

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大学卒業後、兵庫県尼崎市にて製薬会社のMRとして3年間勤めた福田惇先生。退職後も尼崎の地にとどまり、2013年に「まごころ薬局」を開設。現在、地域の人々が集うコミュニティスペース作りに力を注いでいる。

「役割」を持ち続けることが病気の予防に

私がコミュニティスペースを作ろうと思ったのは、ある男性患者さんとの出会いが大きく影響しています。年齢は90歳。さまざまな身体の不調を訴えておられたのですが、あるとき突然、お元気になられました。話を聞いてみると「小さな会社を設立することになった」と。しかし、それが頓挫してしまうと、また病気がちになってしまったのです。例えば、認知症などは「孤独」が原因で発症リスクが高まるともいわれています。「役割」を失い時間を持て余すようになると、人は身体のことが気になり始めてついには本当に病気になってしまうのではないか。私は、何かしらの「役割」を持ち続けることの大切さを痛感しました。医療や介護に携わる方は特にそうだと思うのですが、患者さんや利用者さんに何かを施してあげたい人が多いと思います。それは大変尊いことだと思うのですが、「得意なことや出来ることを見つけてあげて、それを表現できる場があることは同じくらい重要なのではないか」と、この患者さんとの出会いで考えるようになりました。コミュニティスペースを作ろうと決めたのはこんな思いがあったからです。

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