薬剤師取材

残薬問題の解決のため
次世代の薬剤師育成に注力

一般社団法人Life Happy Well 顧問 福井繁雄先生

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大学を卒業後、新宿にある大手ドラッグストアにて薬剤師として働き、激動の日々を送った福井繁雄先生。その後、大阪府の病院の門前薬局、病院薬剤部での勤務を経て、平成24年に一般社団法人Life Happy Wellを設立。現在は同社団法人の顧問に就任し、残薬を無くす啓発活動に邁進している。

病院に行くたびに溜まる大量の薬。残薬は症状の悪化や副作用の発生など多大な問題をはらんでいる

私が19歳だった頃、一緒に暮らしていた祖母は病気だったため、病院に行くたびに大量の薬をもらってきていました。すべての薬を飲み切る前に追加され、薬の量は溜まっていき、残薬は大量にありました。私にはそれが不思議でなりませんでした。そんなある日、祖母が心筋梗塞を発症して病院に運ばれたのですが、なんと薬を全く飲んでいなかったことが判明したのです。回復した祖母に理由を尋ねてみると「飲んだら頭が痛くなる」と。しかし、そのことを祖母は医師にも薬剤師にも伝えてはいませんでした。医師は、何も祖母から伝えられず、知らなかったために薬を出し続けていたのです。薬剤師になり在宅医療に携わるようになってから、当時の祖母のようなケースをたくさん目の当たりにしてきました。薬はお金がかかっているものなのに、患者さんの中には、薬はそこまでお金がかからずにもらえるものだと思っている人も多くいます。医療費が無駄になるだけではなく、きちんと服用しないことで症状が悪化したり、過量投与や誤飲により副作用が発生したりするなど、残薬は多大な問題をはらんでいます。

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