コラム記事

人の体を構成する3要素「気・血・津液」のトリセツ ~「気」前編~

このコラムを、いつも読んでくださっている方も、たまに読んでくださっている方も、初めて読んでくださっている方も、皆さんありがとうございます!
このコラムシリーズが、少しでも皆さんのお役に立ちますように。

中医学では病気の情報を集めて、それを処理するための視点やモノサシに「弁証(べんしょう)」というものがあります。
コラムvol.5〜8は気血津液弁証について記事を書いていきました。

vol.5 視点を変えると捉え方が変わる、漢方と中医学の違い

vol.6 あなたの、あの人の不調はどれ?不調のパターン6つ
vol.7 漢方薬のはたらきを読み解く便利なフレーズ!【『コレ』を『こう』して××したい】

vol.8 漢方薬のかくれんぼ~漢方薬の構成や使い分けを理解するコツ~ 


人間の体は大きく考えると、「気・血・津液」の3つの要素から出来ていて、この3つは生命を保つための基本物質のことです。

今回からは「気・血・津液のトリセツ」として、それぞれの内容をちょっと掘り下げていこうと思います。

「気」の概念のメリット・デメリット

「気」の概念があるから便利でもあるし、「気」の概念があるから胡散臭く感じます。
気血津液弁証では、気を物質のように扱っていて、それに抵抗がある方も多いと思います。
漢方・中医学の専門家が全員、気の存在を信じているわけではありません。

「“気はあります!”ってことにして考える方が、何かと都合がいいし便利なので、そう考えておこう。」という方も少なくありません。
『郷に入っては郷に従え』という言葉があるように、漢方・中医学の話を聞くときだけは、ちょっと寛大なお気持ちになっていただけると嬉しいです。

「気」についての話題はとってもデリケートで、以前、友人に漢方の話をしていたら、
「なんか、タコがどんどん胡散臭い人間になっていってる感じがするわ・・・」
って言われたことがあります。
※僕のあだ名は小学生の頃から「タコ」なんです。由来は不明。

それもこれも全部、「気」のせいなんです!!!

僕が漢方を勉強し始めた頃に先輩に言われたお話です。

「体調不良で病院を受診しました。
そこで色々な検査をしたけど、検査結果ではどこにも異常は見られません。
思いつく限りの治療をしても、あまり治療効果は感じられません。
こういった時、思い過ごし、勘違い、根拠のないことを言っている・・・そういった意味で、『気のせいです』と言われたとする。
西洋医学や現代医学には「気」の概念がないから、その先の対応がなかなか難しい。
場合によっては、精神科の扱いにされる。

でもね、漢方・中医学には「気」の概念があるから、
『気のせいなんですね、では気の崩れを整えていきましょう。』
となるんだよ。
ただね、ここで勘違いしちゃいけないのは、漢方・中医学の方が優れているというわけではなくて、それぞれ『得意な分野』、『不得意な分野』があるということ。
ここは忘れちゃいけないよ。
いいとこ取りが出来る、とってもいい時代に生きているんだから、我々がしっかり理解して医療、商品、情報、知恵と言ったことを患者さんやお客さんに伝えなくちゃいけない。

たくさんの方のお役に立てるように、頑張ろうね。」

全て気で出来ている

さて、昔の人たちは「気」をどう感じていて、どう考えていたんでしょうか?
とってもとっても大きな話は『世界を含めた全てのものは気で出来ている』ということです。
この世界、天も地も、ありとあらゆるモノは「気」で出来ていて、集まると形が出来て目で見えるようになって、散ると形は無くなって目に見えなくなる。

こういう考え方を「精気学説」、「気一元論」、「元気論」と呼ばれています。

この大きな話での「気」のイメージ

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