薬剤師取材

予防医療に貢献する薬剤師の取り組み ~病気にさせない「かかる前薬局」を目指して~

北海道 旭川中央薬局  長塚健太先生

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病気・病院にかかる前、医療費がかかる前、他人に迷惑がかかる前の「かかる前薬局」として「第2回 みんなで選ぶ薬局アワード」で特別審査員賞を受賞した旭川中央薬局の長塚先生。
検体測定室の活用や口腔ケア、多職種連携などを中心とした予防医療・健康増進の取り組みについてお話を伺いました。
(2018年8月取材)

オーラルケアは、健康づくりにとっても大切。
口の中で起きているトラブルやそのケア方法について
歯の健康に詳しい歯科医、天野聖志先生にお話をうかがいました。

いわゆる門前薬局として多様な診療科とともに、在宅にも対応

薬局の現状や患者さんの特徴を教えてください。

近医は総合病院で、多様な診療科の処方箋を取り扱っている保険薬局です。その他にも薬剤師が厳選したOTCやエビデンスのあるオススメグッズなどの取り揃えにこだわり、健康サポートにも努めています。また在宅については個人宅2件、有料老人ホーム1件を担当している状況です。
地域の基幹病院には精神神経科が少ないことから、近医では統合失調症やうつ病の患者さんが多い印象です。また、あとでもお話しいたしますが歯科口腔外科を持つため、市中の歯科医院で対応困難な患者さんの治療後の口腔セルフケア指導にも力を入れています。

下流で食い止める三次予防ではなく、上流を見極める一次予防の重要性を学び、取り組みをスタート

病気にさせない「かかる前薬局」はどのような考えで始まったのでしょうか?

かつて公衆衛生学で学んだジョン・マッキンリーの逸話のように、現代の医療は上流からの患者を下流で治療し続ける、三次予防に追われている状態。もっと上流に目を向け、どんな理由で患者が流れてくるのかを見極めて一次予防に努めなければならない、と大学時代の恩師と話し合ったことが「かかる前薬局」のスタートでした。
学生時代から糖尿病予防に興味があったこともあり、まずは血液の自己測定コーナーである検体測定室を地域に先駆けて設置しました。健康維持・管理への意識付けをするためにも1回1,000円の有料制とさせていただいています。

 

薬局内に設置された検体測定室。利用者さん自身によるセルフチェックで、疾病の一次予防に取り組む自己決定を促すことを目的としています。

糖尿病指標の測定を通して、利用者さんの健康意識を向上させる場にしていきたいです

検体測定室ではどんなところに注力されているのですか?

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