患者さまとの会話を通して気づいた
テレフォンフォローアップの意義
現在、国が薬剤師に求めていることの1つとして、服薬期間中のフォローが挙げられます。そこで昨年の夏頃からテレフォンフォローアップを行うようになりました。
当初、テレフォンフォローアップの対象は、抗がん剤を初めて処方された方が中心でしたが、その他にも生活習慣病などで長期に渡りお薬を服用されている方や、受診のタイミングを過ぎても来局されていない方など、テレフォンフォローアップの範囲は広がりました。その際、「お薬は服用できていますか」、「他の薬局に行かれましたか」など患者さまの近況について確認するのですが、薬局からの突然の電話に驚かれたり、電話に出ていただけなかったりしたことがありました。 そこで、お電話する前にテレフォンフォローアップの目的や、患者さまのお力になりたい旨をきちんと伝えていくうちに、お相手の緊張も解け、最終的には「あなたが連絡してくれて本当に良かった」というお声も頂くようになり、こちらの誠意が伝わったのだと嬉しく思いました。
誠意を伝えるためには、他人に言われたからや仕事だから行うという気持ちでは患者さまには響きません。自らテレフォンフォローアップの意義を考え、行動することが大切であると私は考えています。また患者さまからの反応が、自分自身のモチベーションに繋がることを感じています。
服薬指導とテレフォンフォローアップを繋げて
患者さまとの信頼関係を築く
フォローアップの際には、服薬指導時のコミュニケーションも重要となってきます。
ある時、抗がん剤を処方された患者さまから服薬指導の際に、「医師から副作用が出るかもしれないと言われたが、体に湿疹が出たら入浴はしてもいいのか」と相談を頂いたことがありました。その時は、副作用が発生する可能性を考慮し、2週間後にお電話することを予めお伝えしました。