薬剤師取材

子どもへの性教育で学校薬剤師として地域に貢献できること

ゆう薬局 中田裕介先生

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総合病院や開業医の近隣をはじめ、面分業や24時間営業、コンビニ内店舗など様々な形態の薬局経験を積む中で、薬剤師としてのスキル以上に「心構え」を学んだという中田先生。現在は先生の地元でもある岐阜県高山市内のゆう薬局に勤めながら、学校薬剤師としても活動している。身体的、そして精神的な発育・発達においても重要な時期にある児童生徒たちと関わる中で、薬剤師だからこそできることとは何か。学校薬剤師として3年目を迎えた先生が今想うこと、そして今後の取組みについて紹介します。

加速する情報社会において、日本における
子どもたちへの「性教育」は確実に遅れている

現在私は薬剤師兼経営者として地元岐阜県高山市内のゆう薬局に勤めています。小・中学校の学校薬剤師としても活動していますが、ネットが急速に普及し、大人子ども関係なくパソコンやスマホを扱い、様々な情報が簡単に手に入る世の中で、日本における性教育が遅れている現状に危機感を感じています。「性」というだけで、触れてはならない、タブー視されるといった風潮を感じている人も多いのではないでしょうか?学校の保健体育では妊娠の「仕組み」は学んでも、「過程」には触れません。特に男子生徒への性教育にいたっては、ほとんど放置されていると言っても過言ではありません。対照的にヨーロッパをはじめ諸外国での性教育に対する認識は大きく異なります。大人が責任を持って子どもたちに教える、その大切さが広く世間に認識されているのです。学校においても保健の先生だけではなく、例えば理科の先生が生殖の授業中に性の話題に触れてみたり、社会の授業ではジェンダーについて考えてみたりと、自然体で性教育が行われているのです。
若いうちに「性」について学ぶことは、「人」そのものを学ぶことにつながります。学校薬剤師として地域の児童生徒と関わる中で、大人たちが性の話題をふり、子どもたちと共に学べる世の中にしていくことは社会全体の課題であり、同時に大人としての責任ではないかと考えるようになりました。

子どもへ正しい性の知識を伝えることは専門家の役目
〜低用量ピルやバイアグラ®など〜

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