在宅の現場での対応は、患者さんによって十人十色。全国の薬剤師が、直面する課題にどう対応しているのか、在宅現場でご活躍されている薬剤師みなさんにアンケート回答いただいた中から100のノウハウをピックアップしました。ぜひ自身で活用できそうなこと、真似できそうなことを見つけて実施してみてください♪
実施時期 | 2021年8月 |
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サンプル数 | ネクスウェイ アスヤク会員 436名 |
手法 | WEBアンケート |
◆みんなのQuestion
1.在宅訪問の業務についての課題
- Q.服薬についての課題はどうしていますか?
- Q.効率よく個人在宅をするには?
- Q.薬剤師訪問の料金について揉めることはありますか?
2.多職種連携についての課題
- Q.日頃行っている多職種との連携は?
- Q.どのように多職種と関係性をつくっていますか?
3.患者さんのご家庭についての課題
- Q.ご家族の協力が得られない場合は?
- Q.ご家族が疲弊している場合は?
4.認知症に関わる課題 - Q.患者さんの行動についての課題はどうしていますか?
- Q.お金のやり取りがうまくいかない場合は?
- Q.意思疎通、本人からの確認が難しい場合は?
- Q.薬剤師と認識してもらえない場合は?
- Q.認知症悪化について気にしている点は?
1.在宅訪問の業務についての課題
Q.服薬についての課題はどうしていますか?
飲み忘れ、飲み間違い、アドヒアランスの低下
- 飲み忘れや飲み間違いには、一包化、また状況に応じて日付や服薬時間の印字をする。
- 用法を1日1回に変えてもらい、日めくりカレンダーで対応している。
- お薬カレンダーを使用する。
- 飲み忘れないよう、家族の方に声かけをしてもらうようにしている。
- なるべくヘルパーやデイサービス職員、訪問看護師など、服薬について毎日誰かの目が行き届くように曜日を分散している。
- 対面した医療従事者すべてが患者さんの様子、服薬状況など必ずチェックし、それを順次フィードバックすることを徹底する。
- 訪問時に服用してもらう。
- ケアマネジャーや訪問看護に情報共有し、飲み忘れがないように声掛けしてもらう。
- ケアマネジャーにこまめに連絡し、ヘルパーの頻度やタイミングを把握しいざというときにお願いしやすいようにする。
- ヘルパーにはお昼・夕方に訪問いただき、お薬カレンダーにセットした薬の飲み忘れがないか確認をしていただいている。
- 日付を入れて一包化し、多職種の方に未服用の薬が見つかった場合に教えてもらうようケアマネジャーへ相談。
- 医療従事者だけでなく宅配弁当業社にも服薬の確認をしてもらっている。
- 医師に相談し処方内容を簡素化していただく。
- ヘルパーなどが訪問しない日は毎日電話で服用確認を行っている。
- チェックシートを作成する。
- 日曜出勤できる体制を作って訪問して確認。
- 独居の飲み忘れ防止には毎日服用する時間帯に声かけすることが最も効果的と感じるが、一人ひとりを職員が対応するには無理があるので服薬支援ロボットを活用している。
- 訪問回数を増やす。
- 配薬ボックスの設置。
- 薬をヘルパー管理にしたり、鍵付きケースで保管をするなどして対応。
- その日飲む分だけをセットする。
- 薬を患者さんがわからない所定の場所に置いて、毎朝入るヘルパーから渡してもらう。
- 1週間ごとに訪問して過剰にセットしない。
- 認知症で家族同居の場合はアドヒアランスは良好な場合が多いが、家族が留守のときに服用し過ぎてしまうことがあるので、頓服薬などはご家族に預けるようにしている。