【Pick up1】
四方山話
アメリカ大統領選挙が11月5日に行われました。「過去類を見ないほどの接戦になるだろう」という大方の予想を覆し、フタを開けてみればトランプ氏の圧勝という結果になりました。
その理由は様々に言われていますが、思ったよりアメリカが保守・右傾化している、というのが主な理由のようです。私はアメリカに住んでいるわけではないので報道ベースになりますが、今の世界に感じる息苦しさも一つの大きな“うねり”の気がします。
戦争、物価上昇、マイノリティ重視、不公平不平等…。なんだか霧がかったようなこのリアルワールド、力で破壊・打破できる強力な指導者を民衆は求め始めているのかもしれません。
『マイノリティを許容する世界は、みんなが少しずつ我慢する世界』なんだと言った人がいます。このセリフ、何となくストンと落ちるような気がします。トランプ支持者には同性婚などに反対する人も多くいます。そういった方たちの、ぶつけようのない気持ちが爆発したのもあるかもしれません。(マイノリティを許容する人もいれば許容できない人もいます。そのどちらを認める事こそ、本当の意味での多様性なのだと個人的には思うのですが…難しいものです)
今回のアメリカ大統領選挙は、マスメディアの敗北とも言われています。多くの米国マスメディアがリベラル(民主党・ハリス陣営)寄りになっていて、そういう報道で国民を誘導しようとしてきました。しかし今や多くの人がSNS、ブログ、ネット動画、ポッドキャストなど新メディアに耳を傾ける傾向にあり、マスメディアの信用度は低下する一方です(米国調査でも信用度は過去最低レベルとなっています1) )。そんな人たちの受け皿として誕生したのが、トランプ大統領だったというわけです。
アメリカで起きた事は数年後に日本でも起きると言われています。先日の衆議院選挙報道でもそうでしたが、日本での偏向報道は常々感じます。マスメディア不信はすでに日本でも起きつつあり、アメリカほどではないにしろ、似たような世界は目前に迫っているのかもしれません。
『天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず、と言へり。』
という一文がありますが、なんだか今こそ沁みるような、そんな気がします。
1):米大統領選、マスコミ信頼度が過去最低 主戦場はSNSに(日本経済新聞電子版)