【在宅現場の『コレってどうする?!』/ 福島 梨沙】
このシリーズでは、初めて在宅の患者さんを担当する方や、日頃の在宅訪問に不安を感じている方へ、明日から役立つコツを実例をもとにお伝えしていきます。
vol.4とvol.6では認知症の独居の方への接し方や対応方法についてお伝えしました。今回はキーパーソンでもあるご家族とのコミュニケーションについて。同居しているご家族への説明や対応に困ったことはないでしょうか?
在宅の現場ではご家族の存在が何よりものキーマンとなります。ご家族の介入状況やお考えによって薬剤師は『サポーター型』と『リード型』、どちらに徹するべきなのか変わってきます。
あなたはどちらの方が得意でしょうか?苦手な方向けにケアポイントも併せてご紹介していきます!
(前回の記事はこちら→vol.6 認知症患者さんの在宅訪問医療~一人ひとりにあったケアポイント(パーキンソン病患者さん編)~)
<index>
●サポーター型薬剤師・リード型薬剤師とは?
●『サポーター型薬剤師』となる場合の特徴とケアポイント
-『サポーター型薬剤師』となる場合の特徴
-『サポーター型薬剤師』に徹するべき時にやってしまいがちなトラブル
-『サポーター型薬剤師』に徹する場合のケアポイント
●『リード型薬剤師』となる場合の特徴とケアポイント
-『リード型薬剤師』となる場合の特徴
-『リード型薬剤師』に徹するべき時にやってしまいがちなトラブル
-『リード型薬剤師』に徹する場合のケアポイント
●まとめ
●サポーター型薬剤師・リード型薬剤師とは?
在宅の現場において服薬をサポートしてくださるご家族は大事な存在です。ご家族が服薬管理をどのように捉えているかによって、私たち訪問薬剤師の立ち位置は見極めなくてはなりません。ご家族がどの程度、患者さんの服薬管理・介助を担っているかによって状況も変わってくるからです。
*特集企画「認知症患者さんと上手に付き合うイロハ~在宅現場での一人ひとりにあったケアポイント~」より参照・追記
こちらのフローチャートのように、ご家族が介入できており、服薬介助も可能な場合、ご家族が中心となった服薬管理となることが多いです。この場合、薬剤師はサポーター役に徹します。困ったことやわからないことをいつでも聞ける相談役のような『サポーター型薬剤師』となるのが良いでしょう。
一方で、ご家族がご高齢で薬の管理が難しい場合や、日中はお仕事でご不在など十分な介入や服薬管理ができない場合は、薬剤師が主導となって服薬できる体制を整えていくことが必要です。こちらが『リード型薬剤師』です。
●『サポーター型薬剤師』となる場合の特徴とケアポイント
『サポーター型薬剤師』となる場合の特徴
『サポーター型薬剤師』に徹する必要がある場合の、ご家族の状況を以下の図にまとめました。