コラム記事

服用薬剤調整支援料2が切り開く薬局の新たな価値〜令和8年度調剤報酬改定

令和8年度調剤報酬改定では「服用薬剤調整支援料2」の大きな見直しが行われます。1000点という高い点数が注目されていますが、それ以上に話題となっているのが「算定薬剤師の資格要件」です。


 調剤報酬ではこれまで、点数の多くが薬局の体制や機能によって評価されてきました。例えば地域支援体制加算や在宅薬学総合体制加算などは、薬局としてどのような体制を整えているかが評価の対象となっています。


 そのため、今回の服用薬剤調整支援料2のように、算定する薬剤師個人の資格が要件となる点数は異例です。特に、日本老年薬学会の研修修了が資格要件となっている点については、違和感や疑問の声が少なくないようです。


 一方で、この点数の制度設計を見ていくと、単に新しい減薬支援の点数というよりも、ポリファーマシー対策の考え方の変化や、薬剤師の専門性をどのように評価していくのかという制度的なメッセージが含まれているようにも見えてきます。


 そこで今回は、令和8年度調剤報酬改定で生まれ変わる「服用薬剤調整支援料2」について徹底解説!したいと思います。(注意:新しい「服用薬剤調整支援料2」が算定可能となるのは令和9年6月1日となっており、施行1年後からです)


トレンドを早読み!

令和8年度調剤報酬改定では、服用薬剤調整支援料2が大幅に見直され、1,000点という高い評価が設定されました。注目されているのは点数だけでなく、算定薬剤師に日本老年薬学会の研修修了など高度な資格要件が求められたことです。改定後の服用薬剤調整支援料2は単なる減薬提案ではなく、服用薬剤総合評価に基づき薬物療法全体を見直す「medication review(薬剤レビュー)」の実践を評価する制度といえます。

1、新「服用薬剤調整支援料2」とは?

この章のPOINT

令和8年度調剤報酬改定では、服用薬剤調整支援料2が大きく見直され、1,000点という高い評価が設定されました。従来のイ・ロ区分は廃止され、服用薬剤総合評価に基づく提案を評価する制度へと大きく変更されています。算定にはかかりつけ薬剤師であることに加え、日本老年薬学会の研修修了または認定薬剤師であることが求められ、非常に高い資格要件が設定された点も特徴です。

冒頭に書いたように、令和8年度調剤報酬改定で服用薬剤調整支援料2はかなり大幅な見直しが行われます。名称こそ同じですが、従来の服用薬剤調整支援料2イ・ロ(以降、旧 服用薬剤調整支援料2)は廃止され、新たな「服用薬剤調整支援料2(以降、新「服用薬剤調整支援料2」)」が新設されたと考えた方が理解しやすいと思います。


  • ※特別調剤基本料Aを算定している保険薬局において、当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合は算定できない
  • ※特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない

新旧の違いは点数を見れば明白で、新「服用薬剤調整支援料2」には1,000点という点数が設定されています。これは在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の深夜訪問加算に並び、単独の調剤報酬では最も高い点数になります。ただし、これだけ高い点数が設定されていることから想像できるように、算定するためにはかなり高い要件をクリアする必要があります。

算定を行う薬剤師の資格要件

新「服用薬剤調整支援料2」の算定を行うことが可能なのは、対象となる患者さんのかかりつけ薬剤師ですが、それに加えて、算定する薬剤師の資格に関する要件が定められており、算定を行うことができるのは、日本老年薬学会の提供する「老年薬学服薬総合評価研修会」を修了した薬剤師か、同じく日本老年薬学会が定める「老年薬学認定薬剤師」に限定されています。

算定するために実施する内容

新「服用薬剤調整支援料2」は、ポリファーマシーに該当する患者について服用薬剤総合評価を実施し、処方医に対して文書を用いて提案を行った場合に算定可能となっています。服用薬剤総合評価については、次の項で解説します。

2、算定要件と服用薬剤総合評価

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