コラム記事

高血圧に対する治療用アプリが登場!DTxが作る医療を想像してみよう!

みなさんはスマートフォン好きですか?ぺんぎん薬剤師は大好きです!もし、そんなに好きではないとしても、好きとか嫌いに関わらず、スマートフォンは今や多くの人にとって生活に密着した存在となっています。今、まさに、このコラムをスマートフォンで閲覧している方も多いのではないでしょうか?
日本人の生活の中で欠かすことができない存在となったスマートフォン。近い将来、このスマートフォンのアプリに触れることで、疾患の治療を行うことが可能になるんです。
ということで、今回は治療用アプリについて深掘りしてみたいと思います。

トレンドを早読み!

2022.4.26 世界初の高血圧用DTx「CureApp HT」が承認。合わせて日本で初めてプログラム単独で承認されたプログラム医療機器になります。治療用アプリとは?DTxとは?今後普及するであろう治療用アプリ、デジタル治療について調べてみました。数年後には自分自身も使う可能性がある治療用アプリについて、今のうちに勉強しておきましょう!

1、治療用アプリって何?

この章のPOINT

DTxはデジタル療法と訳されますが、米国の業界団体Digital Therapeutics Allianceが定義した言葉です。治療用アプリはヘルスケアアプリと混同されがちな言葉ですが、臨床試験を行いエビデンスに基づいて承認されたプログラム医療機器を指します。

これまでの「治療」は薬を用いた薬物療法や医療機器を用いた外科的手術のようなハードウェア(目に見える形のあるもの)を用いたものが基本でした。それに対して、ソフトウェア(アプリケーション、プログラム)を用いて行う治療をデジタル療法(DTx:Digital Therapeutics デジタル セラピューティクス)と言います。
米国のDTx業界団体である「Digital Therapeutics Alliance」はDTxについて以下のように説明しています。


「デジタルセラピューティクスとは?」

デジタルセラピューティクス(DTx)は、医学的な障害や疾患の治療、管理、予防のために、高品質なソフトウェアプロクグラムを通じてエビデンスに基づく治療的介入を患者に提供します。DTxは、単独で、または薬、機器、その他の治療法と組み合わせて使用することで、患者の治療や健康状態を最適化します。

Digital Therapeutics Alliance

治療用アプリはスマートフォンやタブレット等にインストールされ、それを使用することで疾患の治療を促すアプリです。「治療用アプリ」という名前を聞くとヘルスケアアプリを思い浮かべてしまう人も少なくないのではないでしょうか?フィットネス系のアプリやダイエットアプリ、運動することで仮想通貨を稼ぐことができるMove to Earn(M2E)と呼ばれるアプリはヘルスケアアプリと呼ばれています。ヘルスケアアプリは有料・無料の違いはありますが、国に承認されたものではないですし、誰でもインストールして利用できるものです。それに対して、「治療用アプリ」は医学的な知見に基づいて開発され、臨床試験を経て国の承認を受け、医師の処方によって初めて使用可能になるものです。


・治療用アプリ
・医学的な知見に基づいて開発
・臨床試験が実施され、エビデンスに基づいて国の承認を受けている
・医師の処方がないと使用できない

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