コラム記事

昔の人の知恵を生活に取り入れてみよう「春の養生」

中医学には 「天人相応(てんじんそうおう)」 という考え方があります。

「人與天地相參也.與日月相應也(人は天地と相參ずるなり。日月と相応ずるなり)」
『霊枢』歳露論第七十九


これは、人と自然界や外部環境が密接に関係しており、気候や環境の変化が私たちの身体に影響を与えるというものです。
場合によっては、体調を崩したり、病気を引き起こしたりすることもあります。
また、太陽や月の運行からも影響を受けるとされています。

季節に合わせた暮らしをし、日々体を整えることが、病気になりにくい体づくりや、たとえ病気になっても軽く済む体づくりのポイントになります。

古代中国の医書『黄帝内経』には、春の過ごし方について次のように書かれています。


春三月、此謂発陳。天地倶生、万物以栄。夜臥早起、広歩於庭。被髮緩形、以使志生。
生而勿殺、予而勿奪、賞而勿罰。此春氣之應、養生之道也。逆之則傷肝、夏為寒変、
奉長者少。
『黄帝内経素問』四気調神大論

春の三月(みつき)、此を発陳(はっちん)と謂う。天地倶に生じ、万物以って栄う。夜に臥し早に起き、広く庭を歩む。髮を被むり形を緩くし、以って志をして生ぜしむ。生じて殺す勿れ、予えて奪う勿れ、賞して罰する勿れ。此を春氣の應、生を養うの道也。之に逆らえば則ち肝を傷り、夏寒変(かんべん)を為す、長を奉(うく)る者少し。


今回は、上の文章を参考にしながら、春の養生のポイントを紹介していきます。
頑張らなくても出来そうなこと、無理なく続けられそうなことを、ひとつだけでも意識してやってみてください。
春の養生のキーワードは、「ゆったり」「のびのび」です。


春三月、此謂発陳。天地倶生、万物以栄。
春の三月(みつき)、此を発陳(はっちん)と謂う。天地倶に生じ、万物以って栄う。


春の三ヶ月(立春〜立夏の前日までの期間)は「発陳」と言い、「発:おこる、あらわれる、ちる」「陳:つらねる、ならべる、ふるい」などの意味があるので、「冬に溜め込んだ陳(ふる)いものを外に発散させる季節」「陽気が起こりはじめて、物の姿が現れて並ぶ季節」ということになります。
世の中の物がそろって発生して姿を見せ始めるときで、万物すべてが生き生きと栄えにぎわう期間です。


春の苦味を楽しむ、旬の食養生

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