前回の記事よりお届けしている、第57回日本薬剤師会学術大会レポート。
今回はパート2ということで、本大会のメインでもある講演・口頭発表・ポスター発表に焦点を当ててご紹介していきます。
様々な薬剤師の皆さんの取組を感じられる機会で、とても楽しかったです!
口頭発表やポスター展示も新たな発見がいっぱい
今回、口頭発表は「在宅医療1」と「服薬指導・服薬管理 1」「多職種連携 2」に参加しました。どの発表も立ち見が出るほど多くの方が会場にいらっしゃいました。
「在宅医療1」の発表では、発表される先生によってポイントは様々でしたが、
ドクターやケアマネージャーとの連携であったり、薬剤師自らバイタルサインの測定・評価を実施するなど、
薬剤師が患者さんの治療に一歩踏み出すことで、より良い医療を提供できていることを感じられる素敵な発表でした。
また在宅医療となると高齢者という印象が強くなりがちですが、小児患者の在宅医療の場合でも、患者自身や患者のまわりにいるご家族の声を聞き取り、適切なケアをしていくことの大切さを感じられました。
ポスター発表も333件もの展示があり、示説の時間帯には多くの薬剤師さんが見にいらしていました。様々なテーマの発表があり、薬剤師という職の彩を感じられました。
服薬指導の工夫や、在宅医療においての薬剤師の介入、適正使用に向けた研究等はもちろん、OTC医薬品販売のコツや、薬剤師会に若年層を誘致するための工夫等に対する発表も。
「処方箋を持参せずに薬局へアクセスした住民の相談内容に関する分析」を発表した
恩田先生コメント
アスヤク編集部
健康サポート薬局として、処方箋がなくても来局し相談を受けた内容の分析と住民の生活を支えていくための取組という研究ですが、
私自身、中々薬局に処方箋を持たずに薬局に出向くということが難しいと感じる中で、月に10件ほども相談に来られる方がいらっしゃるというのは信頼されている証だと感じました。
恩田先生
ありがとうございます。私たちの薬局は町の小さな薬局なので、その分患者さんとの関わりもある方だと思っています。
小さい頃から知っている娘さんが大きくなっても薬局に来てくれたりもしますし。
今後も健康サポート薬局として、地域住民が気軽に相談できる薬局づくりを頑張っていきたいです。
調剤薬局における日専同流健康指導を実施されている細田先生
ランチョンセミナー・スイーツセミナーも人気
事前アンケートでも人気だったランチョンセミナー・スイーツセミナーですが、
アスヤク編集部はランチョンは参加できず、スイーツセミナーだけ参加してきました。
事前受付の列もかなり並んでいましたが、当日参加の列も長蛇の列で、
皆さん楽しみにされていらっしゃる様子が伝わって来ました。
ランチョンセミナーもスイーツセミナーも、大宮ソニックシティ・パレスホテル大宮・さいたまスーパーアリーナの各会場で実施されていましたが、配布されるお弁当、お菓子は一緒の模様…。
スイーツは、「うまい、うますぎる」で話題の埼玉銘菓・十万石まんじゅう、焼き芋ラスクをはじめとするさつま芋のお菓子が詰められたボックスでした。
美味しいお菓子を食べながら、学びを深められるなんて…、嬉しいですね!
今回、聴講したのはがん治療と薬薬連携。
近年、がん治療も外来で受ける患者さんが増えてきており、
処方箋を受ける調剤薬局と、病院薬剤師やドクターとの連携が重要になってきています。
服薬情報やヒアリングの内容をトレーシングレポートで是非共有してほしいとお話されていました。
【おまけ】あれ…誰かいる…
ぶらぶらと出展ブースを歩いていると、等身大斉藤会長のパネルが…。
一緒に埼玉ポーズで写真を取られている方もいらっしゃいました。
また日薬学術大会の開会式で初お披露目となった日本薬剤師会公式キャラクター「ふぁるみん」のパネルも発見!
初お披露目を記念した、付箋とステッカーもいただきました。
多様な薬剤師の取組を知りに行ける場・日薬学術大会
参加された方も、そうではない方も、日薬学術大会の様子を感じられたでしょうか?
第57回日本薬剤師会学術大会は、初の試みとして、大会一日目の研修単位については、現地参加、Web参加ともに新たに午後半日受講者に2単位付与することや、後からのアーカイブでも取得していない認定単位をもらうことができるようになるなど、
様々な取組をリアルタイムだけではなく、オンデマンドやオンライン参加等、様々な方法で参加できるようになりました。
オンデマンド配信は、大会終了の4週間後から1か月間の配信を予定されているとのことなので、是非日薬学術大会をオンデマンドでもお楽しみください!
来年は京都での開催とのこと。
また多様な薬剤師の取組や工夫を感じられることを楽しみにしています。
また来年もお会いしましょう!