令和5年1月に運用開始が予定されている電子処方箋!令和4年度からは準備作業が始まります。みなさんの薬局では電子処方箋を導入するかどうか決まっていますか?正直な話、まだ考えていない薬局が多いのではないでしょうか?
実際、電子処方箋についてはその名前は知っていても、実際にどんなものかご存知の方はまだそんなに多くないと思います。
今回の記事では電子処方箋がどんなものなのか?そのためにどんな準備が必要なのか?実際に来年の1月から電子処方箋がやってくるのか?といった内容についてまとめたいと思います。
トレンドを早読み!
処方箋を電子的に取り扱うことを可能とする電子処方箋は単純に紙をなくすだけでなく、医療機関や薬局の情報共有を進めることにより、より適切な医療を行うことを可能とすることが期待されています。
1、電子処方箋を用いた調剤の流れ
この章のPOINT
電子処方箋はクラウド上で電子的に処方情報と調剤情報を保管することを可能とするサービスです。処方情報は患者が持つアクセスコードにより閲覧可能となります。この章では電子処方箋を介した調剤の流れを紹介します。
子処方箋はその名前の通り、紙ではなく電子的に交付される処方箋を意味します。電子処方箋の運用方法については「電子処方箋の運用ガイドライン 第2版(令和2年4月30日 厚生労働省)」に整理されています。
電子処方箋は「電子処方箋管理サービス」によって管理され、クラウド上のデータベースを介して発行、処理されます。以下に電子処方箋による調剤の流れを簡単にまとめます。
- 1.医師が診察を行い、処方内容を決定する
- 2.決定した処方内容を電子カルテやレセプトコンピュータを介して電子処方箋管理サービスに登録する
- 3.電子処方箋管理サービスに処方内容が登録されると「アクセスコード(2次元バーコード)」が発行される
- 4.患者が来局後、マイナンバーカード等により資格確認を行った上でアクセスコードの読み取りを行う
- 5.電子処方箋管理サービスに接続し、電子処方箋の情報薬局内のシステムに取り込む
- 6.電子処方箋から得た情報を元に処方監査・服薬指導を実施する
- 7.薬局は調剤データを電子処方箋管理サービスに登録する