
梅雨時期になると、
「なんとなく体が重てぇ…」
「朝からだるくて、やる気が出ん…」
「胃もたれ、むくみが気になる…」
といった、受診するまでじゃないけど“なんか調子悪い”が多くなります。
もちろん生きてたら色々ありますよね。
仕事、家事、人間関係、値上げ、上がらないお給料…。
重くなる理由はなんぼでもあります。
ただ、梅雨時期の「重だるさ」には、漢方や中医学でいう「湿」が関係していると考えます。
湿は自然界に存在しているもので、イメージするなら湿気のような概念です。
その湿が僕たちに悪さをしてくる存在になったら、「湿邪」と呼ぶようになります。
“悪者です”っていう字面になりますよね。
この湿邪のやっかいなところは、重くて、ベットリしつこくて、動き(変化)が遅いことです。
まるで雨の日の洗濯物のように、なかなかスッキリしてくれません。
部屋の湿気が多いと、洗濯物は乾きにくく、床はベタつき、空気もどんよりしますよね。体の中でも、これに似たことが起こると考えます。
体が重だるい、頭がぼんやりする、胃がもたれる、食欲が落ちる、便がすっきりしない、むくみやすい、といった不調が出やすくなります。
湿と関係が深いのは、五臓の「脾」
漢方や中医学では、体の働きを「肝・心・脾・肺・腎」の五つで、大まかに分類しています。これを五臓(ごぞう)と呼んでいて、この中で湿と関係が深くて影響を受けやすいのが「脾(ひ)」です。
五臓の脾は西洋医学の脾臓というより、主に胃腸機能、消化吸収、水分代謝を担う働きとして考える概念です。
脾は、食べたものから必要な栄養を取り出し、体に必要なものへ作り変えて、体にめぐらせます。さらに、余分な水分をため込まず、うまくさばく役割にも関わっています。
つまり脾は、体の中の「台所」と「生産工場」と「物流センター」と「排水担当」を兼ねているような存在です。
どうです?なかなかの激務じゃないですか??
この脾の働きが弱ると、体の中の水分をうまく処理できなくなります。
すると、体の中に余分な湿がたまりやすくなります。
梅雨時期は、ただでさえ外の湿気があり過ぎて大変です。
そこへ冷たい食べ物や飲み物、甘いもの、脂っこいもの、早食い、ドカ食い、夜更かしが重なると、きっと僕たちの脾はこう言いたくなると思うんです…
「すみません、キャパオーバーです…」
この“脾の処理能力オーバー”が、梅雨どきの胃もたれ、食欲不振、下痢っぽさ、むくみ、重だるさにつながっていると考えます。
胃腸を冷やさない。これが対策の第一歩
じゃあ、「水分を控えた方がいいですか?」と思われた方も多いと思います。
でも、水分を飲むのが悪者というわけじゃあないんですよ。
胃腸を冷やしてしまう形で、飲食物を入れてしまうことです。
梅雨から夏にかけては、冷たいお茶、アイスコーヒー、ビール、アイス、冷たい麺類が増えやすくなります。
いやぁ、この時期から急に美味しくなっちゃうんですよね。
冷たいものには、冷たいものの正義があるの知ってる!
ただ、それが続きすぎると、胃腸は冷えてパフォーマンスが落ちやすくなります。
脾の力が落ちると、湿をさばく力も落ちてしまいます。
すると、体が重い。重いから動きたくない。動かないから巡らない。巡らないから、さらに重い。湿の負のループに突入です。
