
毎年のように猛暑が続き、熱中症への注意喚起を耳にしない日はありません。
一般的な熱中症対策といえば、「こまめな水分補給」「適度な塩分補給」が基本です。
もちろん、これはとても大切なことです。
中医学では、ちょっと違った視点から熱中症を捉えます。
「暑さによって、体の潤いだけでなく、元気(気)まで失われてしまう状態」
これが、中医学ならではの考え方です。
今回は、熱中症をテーマに、中医学の基本的な考え方と、日々の服薬指導や健康相談にも活かせるポイントをご紹介したいと思います。
ただの水じゃない「汗」
暑い日は汗をたくさんかきます。
現代医学では、汗は体温を下げるための生理現象として説明されますが、中医学では汗をもう少し大切な存在として考えます。
古典には「汗は心の液」という言葉があります。
つまり、汗は単なる水分ではなく、体の潤いの一部であり、五臓の「心」と深い関わりを持つものと考えられています。
さらに中医学では「汗血同源(かんけつどうげん)」という考え方があります。
これは、「汗と血(けつ)は同じ源から作られる」という意味です。
たくさん汗をかけば、その分だけ体の潤い(津液)だけでなく、血も消耗しやすくなります。
そのため、汗をかきすぎると
- ・のどが渇く
- ・疲れやすい
- ・動悸がする
- ・めまいがする
- ・ボーっとする
といった症状が現れることがあります。
中医学では、たくさん汗をかいて現れる症状は単なる脱水だけではなく、「血」も消耗している状態として捉えることもあります。
汗をかくと「気」まで出ていく
もう一つ、中医学で特徴的なのが「気随津脱(きずいしんだつ)」という考え方です。
汗をかくことで体の潤い(津液)が失われると、それと一緒に「気」も漏れ出てしまうと考えます。
だからたくさん汗をかくと
