
今回は望診の「舌診(ぜつしん)」についてです。
舌診は、舌の状態を観察して体の状況を知る方法です。
過去の望診の記事も併せて読んでいただけると嬉しいです。
Vol.19 漢方でも、人を見た目だけで判断してはいけないようです。
Vol.20 望診の望神です。さぁ一緒に神を感じましょう!
舌を出してもらうときは、姿勢よく坐ってもらって、口を大きめに開けてもらいます。
舌を出す時は、舌を緊張させないように自然に口から出してもらいますが、この時、舌の先(舌尖)がやや下を向くようにして出してもらいます。
自分で確認する場合は、鏡に向かって行います。
歯医者さんで「あー」と口を開ける感じで大きく開けて、「えー」と言いながら下唇全体が舌で隠れるように出すと、程よくチカラも抜けて舌も観察しやすいと思います。
口の中にある時の状態のまま、変に緊張せずペロンと外に出てくるのが理想です。
舌を観察するときは【舌質(ぜっしつ)】と【舌苔(ぜったい)】に分けて観察していきます。
正常な舌の状態は「淡紅舌・白薄苔(たんこうぜつ・はくはくたい)」です。
僕が教えてもらったこと、気をつけていることは、
「細かい部分まで観察し過ぎない、パッと見た時の印象が大切」
Vol.19にも書きましたが、望診の「望」の文字の意味は、「遠くをながめる」「様子をみる・うかがう」があります。
ここでも「遠くのほうの何がしかの雰囲気をつかむこと」「ぼんやりと全身を見て情報を得て、必要であれば細かく観察していく」ようなイメージを持っておくとよさそうです。
舌診は、だいたい3〜5秒程度で十分かと思います。
何分間も続けて舌を“ベー”っと出しておくのは辛いですしね。