3月も残すところ、あと半月を切り、調剤報酬改定(診療報酬改定)が間近に迫ってきました。
今回は4月1日からの業務に向けて、調剤報酬改定の総チェックを行いたいと思います。
令和4年度診療報酬改定では、「薬局・薬剤師業務の評価体系」の見直し、「対人業務の評価の見直し」、「調剤基本料とその加算の見直し」、「対人業務に係る評価の見直し」、「湿布の枚数制限の見直し・リフィル処方箋の導入」についてさまざまな見直しが行われています。忙しくて改定の勉強ができないという方もこの記事だけはチェックしておきましょうという内容になっています。
1、薬局業務の評価体系の見直し
今回の改定では薬局業務の評価体系が見直されました。これにより、薬剤師の業務は大きく変更され、これは今後の薬剤師の評価につながるものとなっています。4月までにしっかり押さえてきましょう。
今回の改定では調剤業務の評価体系の見直しが行われています。
改定前は薬局の調剤業務に対する評価は対物業務に該当する「調剤料」(調剤技術料)と対人業務に該当する「薬剤服用歴管理指導料」(薬学管理料)の2つに大きく分けられていました。薬を準備することに対する評価と服薬指導とその記録についての評価です。
今回の改定にあたり中医協では薬局の調剤業務を細分化して評価を見直し、その結果生まれたのが「薬剤調製料」と「調剤管理料」、「服薬管理指導料」です。 「調剤料」は薬の取り揃えや最終監査を評価する「薬剤調製料」と処方内容の薬学的分析や調剤設計を評価する「調剤管理料」に分かれる形になります。また、「薬剤服用歴管理指導料」のうち、患者情報の収集やその分析・記録に関する部分が「調剤管理料」で評価され、服薬指導に新たに投薬後フォローの評価を加えたものが「服薬管理指導料」となります。
このように改定前は調剤技術料(対物業務)で評価されていたものが、改定後は薬学管理料(対人業務)として評価されるように見直されています。
1−1、薬剤調製料
改定前の「調剤料」では内服薬については、調剤日数ごとに点数が異なりましたが、改定後の「薬剤調製料」では、内服薬は日数にかかわらず24点となっています。内服薬以外の点数については改定前の「調剤料」の点数がそのままスライドした形です。