薬剤師こだわり図鑑

在宅医療にこだわり vol.2

患者さんの抱える背景を理解し、意志を尊重する

神奈川県 徳永薬局鴨居在宅センター 松田和也先生

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神奈川県の徳永薬局鴨居在宅センターで管理薬剤師・在宅薬剤師として勤務する松田先生。病院薬剤師を3年半務めた後、一人一人の患者さんに向き合いたいという想いから在宅薬剤師としてのキャリアをスタートさせた。現在は“患者さんのこだわりを知ること”をモットーに、在宅薬剤師だからこそ貢献できる役割を意識し、日々患者さんと向き合う日々を過ごしている。

一人一人と真摯に向き合うために、在宅薬剤師というキャリアを選択

目標とする薬剤師像が明確になったのは、病院薬剤師として働いていた頃の経験が大きいと思います。私が勤めていた病棟では、がんの患者さんが多く、抗がん剤の投与が治療方法の大半を占めていました。そのような中で、本人の意志やご家族の考えを汲み取り、抗がん剤による治療ではなく、いかにして本人がやりたいことを尊重できるかという治療に切り替わったことがありました。その時、患者さん一人一人の経緯や意志を尊重する薬剤師でありたいという自らの方針に気付き、それを実現しやすい環境を考えた末に在宅薬剤師としての道を選択するに至りました。そういった考えは現在も変わっておらず、在宅という選択をされた患者さんの経緯を理解するよう意識しています。通院を続けることが難しかったのか、あるいは病院や薬が合わなかったのか。患者さんそれぞれが抱えている背景を理解し、そのうえで本人の意思を尊重できる方法を提案できるよう心掛けています。

一人一人と真摯に向き合うために、在宅薬剤師というキャリアを選択

在宅を始めるとき、最初に感じるハードルは「何をするべきか分からない」ということです。当然、薬は持っていくのですが、それだけでは宅急便と変わりません。そのため、患者さんにお薬を飲む習慣をつけてもらうことが一つの目標になります。そういった面で新人が苦労するケースは多くみられるため、最初の1・2ヵ月はなるべく同行するようにしています。特に重要視して伝えているのが、個人で何とかしようとするのではなく連携するということ。看護師さんやヘルパーさんなど、薬剤師以外に患者さんと向き合っている人達が必ずいます。その方たちに協力をしてもらいながら、どうすれば薬を毎日飲んでもらえるかを一緒に考え、取り組んでいくことが大切だと思っています。

幅広い知識を身に付け、治療の窓口として患者さんに貢献する

医師が専門性に特化していく分、薬剤師には幅広い知識が求められます。ある意味全ての患者さんが薬剤師として担うべき対象であり、毎日が勉強であるのは新人であろうと経験を積んだ薬剤師であろうと変わりません。また、薬のことに限らず、介護制度など、医療にまつわる部分全般についてアドバイスを求められるのが薬剤師という仕事です。そのため、患者さんと接する中で生まれた疑問点を日々解決していくことと、学会などに出席をし、常に最新の情報を更新していくことが大切だと考えています。今後もこういった姿勢を忘れることなく、治療の窓口として患者さんに頼ってもらえる薬剤師として成長を続けていきたいと思います。

現場での経験が最良の学び

現場で学び、周囲に共有する

身をもって学んだことに勝るものはありません。現場での経験を通じて、「何が分からないのか」「何を勉強すべきなのか」といったことが初めて見えてくるものだと思っています。また、現場から持ち帰った課題点を、周りの薬剤師や訪問看護師等に共有するようにしているため、より広い視点を常に取り入れることができています。

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